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先取り情報! バイク用オイル規格MA・MBのアップデート情報

 

バイク用オイルMA規格(MA1・MA2)・MB規格は、2023年にアップデートが予想されます。現在入手している情報をもとにお伝えします。今後変更の可能性がある点をご了承ください。

 

バイク用オイルの規格はJASO(自動車技術会)が「JASO T903」で制定し、世界中のバイクに広く使用されています。大きな特徴は自動車用オイルの規格(APIかACEA)に合格することが前提で、それに加えてさらにJASOが定めた3種類の摩擦係数をクリアする必要があります。つまり自動車規格+JASO規格の2階建てです。

 

現行の「JASO T903 2016(年)」と次期規格「JASO T903 2023(年)」の変更点を簡単に記載します。予想される変更点は ①JASOが定める3種類の摩擦係数の数値の変更 ②オイル中のリン分、硫黄分の含有量の変更 ③API SP規格の導入 等 です。

①は現在一定の範囲におさめることが求められている摩擦係数が変更になりそうで、今後摩擦低減剤(FM剤)の使用などが検討できそうです。

②リンや硫黄の量は多いと触媒を傷め、少ないとエンジンを傷めます。APIはリンの量を0.08%以下に、JASOは0.08%以上と規定しています。つまり0.08%以外認められませんが、この数値が再検討されそうです。

③T903は下記の自動車用オイル規格に合格していることが前提です。

T903-2016には2020年に制定された最新規格「API SP」規格等が入っていません。上記の表が最新規格に合わせてリニューアルされます。

簡単ですがバイク用エンジンオイルの新しい規格についての情報でした。

 

おまけ 

バイク用オイルは、エンジンを出来るだけ滑らせ、湿式クラッチは滑らせず、ギアの過酷なせん断には耐えるという難しいバランスで製造されています。自動車用オイルより難しいです。バイクの特性を考えず、自動車用オイルの延長で製造すると残念なオイルとなります。ここが技術力です。

 

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