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低粘度オイルの問題点 GMのリコールに見る粘度の大切さ!

 

 

キャデラック まさにアメ車代表です!

 

GMゼネラルモータースは、2025年4月にキャデラックや、シボレー・タホなど60万台に及ぶ大規模リコールを行いました。最悪、エンジンのパワーが完全に失われます。日本ではGM車は少ないため、あまり話題になっていませんが、低粘度オイルの問題点が浮き上がるリコールのため書いてみます。

リコールの原因は、クランクシャフトやコネクティングロッドの加工精度の問題が原因のようですが、低粘度オイルも原因の1つと思われます。なぜならリコールに伴い、指定粘度が従来の0W20から0W40へ変更されたからです。

0W20のような低粘度オイルは燃費が改善されるため近年多く使用されています。しかしエンジンが過酷な状態で走行する場合や、万が一加工精度などに問題があった場合、0W20のような低粘度オイルはエンジンに致命的な摩耗や損傷を引き起こします。

これが0W30や0W40(もちろん5W30や5W40でも)の粘度であれば分厚い油膜でエンジンを保護するため、過酷な走行や高負荷時、さらに多少エンジンにトラブルがあっても十分な油膜でエンジンを保護します。まさにこれが潤滑油の性能と私は思います。だからこそGMも高粘度オイルに変更したのだと思います。

今回のリコールに対してだされたGMのコメントには0W20から0W-40に変更した理由として「0W-40オイルにより、車両エンジンの欠陥状態を回避するのに役立ついくつかの改善が見られました。」となっていることからもわかります。

最後に2001年のAPI SL規格以降オイルは省燃費性能重視が主流となっています。粘度もどんどん低粘度化しています。最近は0W8や0W12という低粘度オイルも使用されています。しかし私は、省燃費性能も大切ですがオイルの1番大切な性能はエンジン保護と考えています。

 

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