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使用油のLSPI問題  SP規格の改良が進行中!  

2020年5月に導入されたSP規格ですが早くも規格自体の改良が進行中です。SP規格の弱点はLSPI防止性能が新油の時だけという点です。つまり使用油でLSPIが何回起きても関係ありません。

LSPI回数の測定は「シークエンスⅨ(テスト)」で、一定期間内に何回LSPIが発生するか計測します。SP規格ではこれが5回以下抑えないと合格しません。ただ残念なことにSP規格では「新油」のLSPIしか計測していません。「使用油」のLSPIは放置状態です。

これまでの研究で対策をしないと使用油の方が新油よりLSPI回数が増えることがわかっています。そのため「標準的なオイル交換期間内すべてでLSPIの発生を防止しエンジンを保護する性能」が必要となります。つまり新油でも使用油でもLSPI防止対策が必要です。

このため現在新しいテスト方法が開発中です。開発はまず新油をいかに精度よく使用油にするかから始まっています。(テストは再現性があることが一番大切なためです)現在ASTMと呼ばれる世界最大の規格制定団体で「使用油」の基準を作業中です。

これと並行して2021年9月2日にAPIは潤滑油会議を開催します。決定にはまだ時間がかかりますがこれが決定すると「SP」規格の改良版として「SPplus(仮称)」規格がリリースされるのではと思います。

 

ここからはCMです! 「T-BLEND SP」は最初から使用油のLSPI防止対策済みです。新油でも使用油でも同じ優れたLSPI防止性能があります。

 

超マニア向けおまけ  ガソリンエンジン向け規格として今回ブログに書いた「SPPlus(仮称)」以外に、もう1つ省燃費性能をより追求するため0W8や0W12という超低粘度規格が入る「GF-7」が進行しています。こちらは「JASO GLV-1」が下敷きになると思われます。

 

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