2025年 夏 オイルの展望 私見です!
2025年春~夏のオイル業界の展望です。私見です!
オイル業界では1年を3ケ月毎に4つに区切ります。第1クォーター(1Q)は1月~3月までで、2Qは4月~6月、そして3Qが7月~9月です。今回は2025年3Qの動向です。
ベースオイル
供給面は特に問題はありません。突発的なことが起きない限りゆとりがある状態です。
価格面ですが、高級オイルに使用されるグループⅢはシンガポールの市場価格で価格が決まります。つまり世界中で流通している商品で世界の需給関係で価格は上下します。現状の予想では3Qはややさがりそうです。鉱物油は国内製造ですので、製造コストの上昇などを受けて某元売り製造分は価格が上がります。(各元売りにより価格の改定幅や時期が異なります)
添加剤(オイル製造に使用するDIパッケージなど)
添加剤ですが供給面での問題はありません。価格ですがトランプ大統領の貿易関税政策の影響での価格改定の可能性があります。解説すると添加剤の多くはアメリカ製ですが、原材料は世界から輸入してアメリカで製造しているため、原材料の輸入に関税がかかるためのコスト上昇です。こちらについては貿易関税の動向が不確かなため価格交渉が難しく長引きそうです。
オイル価格の動向
国内製造の元売りオイルはややタイトな気がします。元売りE社の製油所閉鎖で国内製造量が減少しているためと思われます。また人件費を含む製造コスト、容器、流通経費なども引き続き上昇しています。
問題は輸入オイルの動向でラスボス?ともいえる中国製オイルの輸入が急に増えている感じです。それが容器やラベルだけかえて安価に出回っています。純正オイルが輸入に切り替わる時代ですので仕方ないかもしれませんが国内製造は、①販売量減少にともなう大型設備の稼働率低下 ②稼働率低下に伴う大型製油所の閉鎖 ③閉鎖分を埋めるように輸入オイルの増加 そして①に戻るという悪循環が起きている気がします。私見ですが「国産オイル=国内製造オイル」の定義をきちんとつけ表示出来ることが望ましいと考えます。現在はこの定義もない状態です。
新規格について
API・SQ規格が4月からスタートします。この次の規格は約3年後となりそうでそれまで規格に付いてはあまり大きな動きはないと思われます。
今回のブログは完全に私の私見です!業界の意見ではありません。