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旧車にはどのオイルが最適? その3 シール 鉱物油か合成油か

今回は旧車用オイルの3回目です。旧車には鉱物油と合成油どちらが向いているでしょうか?

 1960年代や1970年代のエンジンはヘッドやオイルパンなどあちこちオイル漏れやにじみがありました。原因はエンジンの加工精度とシールやガスケット・パッキンの性能が十分でなかったためです。このような旧車にPAOを入れるとオイル漏れが増える場合があります。理由は1つにシールの材質が厚紙やコルク製の場合「毛細管現象」でにじみが起きるからです。毛細管現象はオイルの粒子が細かく揃っているほど起きます。つまりグループⅠ・Ⅱの鉱物油は粒子に大小があり大きな粒子が隙間に詰まることでオイル漏れを防ぎますGⅠ⇒GⅡ⇒GⅢ⇒GⅣの順に粒子の大きさが揃うため毛細管現象が起きやすくなります。2つ目はGⅣ=PAOの性質としてシール等を収縮させる傾向がありオイルが漏れやすくなります。逆にGⅤ=エステルはシールを膨脹させるので漏れにくくします。

 オイル漏れだけで考えると確かに鉱物油が優れていますが鉱物油は軽い粒子はすぐに蒸発し重い粒子はタール状になりエンジン内でスラッジとなり各部を詰まらせます。また酸化安定性が悪くすぐに性能劣化します。

 個人的にはトータルで考えるとGⅢ=VHVIが向いていると考えます。また1980年以降は加工精度もあがり、シールの材質も改善されていますのでPAOも問題はありません。また現在のPAOオイルはエステル等と組み合わせてシールが膨張も収縮もしないよう製造されています。

 なおオイル漏れ・にじみにはストップリークなど漏れ止め添加剤が他社から販売されています。これを使用するのも良いと思います。

 

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