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固体潤滑剤とは その3 PTFEについて いわゆるテフロン!

黒い炭素原子を硬い緑のフッ素が守る形です

左-7.5W30 中央-PTFE添加 右-PTFE添加剤

 

PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)はフッ素樹脂でわかりやすく言うと硬質樹脂(プラスチック)の一種です。色は白色です。上側のイメージのように柔らかな炭素原子を硬いフッ素原子が保護しています。フライパンの「テフロン加工」「フッ素加工」もPTFEです。ちなみに「テフロン」はデュポン社の商標で商品名です。

 二硫化モリブデンや窒化ホウ素など多くの固体潤滑剤は層状ですが、PTFEは「バンド構造」という特殊な構造で「長い鎖状の高分子がきれいに並んだ結晶層」と「長い鎖が絡み合った非結晶層」が入り混じり、熱や力がかかると「結晶層」は簡単に切れ、「非結晶層」はからみが緩くなり摩擦を低減します。他の固体潤滑剤とは異なる効き方です。

 PTFEの利点は摩擦係数が低いことと化学的に安定なことです。また色も白色のためオイルの着色が少なくてすみます。欠点は高温に弱く260℃を超えると変質します。また耐荷重性能が低く摩耗低減効果は単体では弱めです。イメージ的には金属と金属の間につるつる滑るプラスチックが入ることで摩擦を低減しますがぎゅっと押し付けるとプラスチックでは力に耐えられなくなるので耐荷重性能は低いと言う感じです。ここからは企業秘密ですがこのような欠点があるため単独使用より他の摩擦低減剤との組み合わせがとても大切です。

次回は窒化ホウ素(ボロン)の予定です。お楽しみに!

 

主婦必見のおまけ 

フライパンの摩擦係数を下げる?「テフロン加工」ですが融点が327℃なのでフライパンを空で火にかけると短時間で高熱のため加工がとれて料理が焦げつきます!

 

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