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有機モリブデン・MoDTCの使用上の注意! その4 ベースオイル依存性

 

超マニアならベースオイルの種類により添加剤の効果が違うことはご存知と思います。これをベースオイル依存性(基油依存性)と言います。上記の表は①エステル100%②エステル50%PAO50%③PAO100%にモリブデンを加えた時の摩擦係数の変化の計測結果です。

①のエステル(黒線)は極性があるので最初からとても低い摩擦係数です。市販のエンジンオイルは摩擦係数が0.12から0.14程度あるので半分以下です。これがエステルの優秀な点です。しかしモリブデンを加えると逆に摩擦係数が上がります。エステルの極性がモリブデンの吸着を邪魔します。1000PPMを超えて配合しやっと少しづつ摩擦係数は下がりはじめます。
②のエステルとPAOが半々の場合はモリブデンをいれてもほとんど摩擦係数に変化はありません。ただ1000PPMを超える摩擦係数より下がり始めますので最低でも1000PPM以上配合が必要です。
③PAO(黄色線)は極性がないため添加剤の効き目を邪魔しません。そのためモリブデンを加えると急激に摩擦係数が下がります。少量で大きな効果が見込めます。(MIKADO PURE RACINGは添加剤の効き目を最大に上げるためPAO100%使用しています)

表にはありませんがグループⅢ(VHVI)や鉱物油(ミネラル)も極性がないので添加剤は良く効きます。

結論 添加剤単体で効き目の評価をぜずベースオイルとの組み合わせで考えます。

モリブデンは「薬」です。「使用上の注意をよく読んで正しくお使いください」!!

 

 

 

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