ミッションオイル(ギヤオイル)の問題点 その2 なぜ油量は減ったのか?
現代のマニュアルミッション車は、昔に比べてミッションオイルの量が少なくなっています。ざっくりした感覚では、昔は2L以上入っていたものが、今は20〜30%ほど少ない印象です。今回は、その理由を整理してみます。
現在はMTはスポーツカーに搭載されることが多く、エンジン搭載位置や車体剛性、車高などの制約から、ミッションケースが小型化される方向にあります。
そのため、冷却をオイル量だけに頼らず、アルミケースなどによる放熱性向上や、走行風が当たりやすいレイアウトなど、空冷的な工夫で冷却性能を確保しています。これにより、オイル量を増やさなくても一定の冷却が可能になっています。
また、燃費やレスポンス向上のために内部パーツが軽量・小型化され、シンクロやギヤの歯幅も細くなっています。ミッションケース自体が小さくなるため、必然的にオイル量も少なくなります。
さらに、ミッションの小型化とオイル量の減少は車両重量の低減にもつながり、走りの性能にも好影響があります。メーカーとしては、必要最低限の油量で耐久性を満たす設計が合理的というわけです。
このような理由から、現代のMTは昔より油量が少なく、その結果として油温が上がりやすい構造になっています。前回のブログで書きましたがオイル量が少ないとすぐに過熱するためです。
次回は、この油量減少がどのようなトラブルにつながるのかを書いていきます。シフトが入りづらくなったり、ギヤ鳴きなどの原因もわかります!

