冬のオイル 寒冷時何℃までエンジン始動が可能?
とても寒い時、氷点下何℃までならエンジンがかかるでしょうか?今回はできるだけわかりやすく書きます。
結論から書くと、オイルの「0W20」や「5W30」という表記があり、この数字が小さいほど寒くてもエンジン始動ができます。ちなみに「W」は「Winter=冬」の略です。
簡単に書くとこうなります。この温度までエンジンは始動できます。
0Wなら0W16でも0W20でも0W30でも同じ温度まで始動可能です。
ここからは少し詳しく書いていきます。
上記の表はベースオイルがグループⅢの時で、グループⅠやⅡの鉱物油ではこれより5℃上となります。つまり0Wの場合は―30℃までとなります。これは鉱物油の方がベースオイルに冷えると固まりやすい成分が多いためです。
ちなみに2024年の最低気温は富士山頂でマイナス30℃程度です。極寒気の富士山頂でも5Wオイルでぎりぎり始動できます。国内ではごく一部の地域を除き10Wでも全く問題ありません。一度エンジンがかかるとあとはどのオイルでも問題なく動きます。
おまけ
エンジンが始動できるかどうかは次の2点で決まります。
①CCS粘度 寒冷時セルモータが動くギリギリの粘度 当然粘度が高いとセルモータがまわりません
②MRV粘度 オイルポンプがオイルを吸い上げれるギリギリの粘度 粘度が高いとオイルを吸い上げられません
つまりセルが回り、オイルポンプがオイルを吸い上げて初めてエンジンの始動が可能ということです。


