ハイブリッド車 水分と燃料希釈問題 0W20が0W8まで粘度低下!
水分混入による乳化
ハイブリッド車はオイル油温が低く、かつエンジンの始動停止が多いため、オイル内に水分や未燃焼燃料が多くたまります。その結果、錆や腐食、オイルの乳化、ベアリング摩耗などが起きます。では水分や燃料混入の最悪の条件とはどのようなものでしょうか?
世界的添加剤メーカーの研究では、下記のようになります。
水分混入の最悪の条件=「油温が10℃未満でかつ水温が40℃未満」で水分は継続的に混入し増加しつづけます
未燃焼燃料混入の最悪の条件=「外気温が-20℃でエンジンの始動停止を繰り返す」ことで最大20%も混入しオイル粘度を低下させます。
最悪0W20を入れているのにオイル粘度は0W8まで低下し、その結果リングライナーやジャーナルベアリングが異常摩耗します。
これは最悪の条件ですが、この条件に近いほど悪い条件と言えます。例えば油温が低い時や。外気温が低い時は要注意です。逆に油温や水温をあげ、出来るだけ連続走行をすれば水分や未燃焼燃料は蒸発して抜けていきます。とはいえ水温があまり上がらない上に始動停止ばかりするのがハイブリッドの宿命です。
最後に個人的な意見ですが、対策としては指定粘度より1つ高粘度のオイル、例えば0W16なら0W20、0W20なら5W30を使用すれば、少々混入による粘度低下があってもまだ摩耗を減少させることが可能です。(2025年にGMがリコールで0W20指定車のオイルを0W40に変更したのも同じ考え方です)
おまけ
混入はエンジンの始動停止の回数と密接に関わります。そのため①非ハイブリッドエンジン(通常エンジン) ②プラグインハイブリッド ③ハイブリッド の順に悪影響が出ます。