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エンジンオイル規格の中期的展望  2021年~2030年

2021年から2030年のエンジンオイル規格の展望について私見を交えて書きます。

☆ API・ILSAC規格について

2020年5月にAPIの新規格「SP GF-6」が出ました。次期「SQ(仮称)GF-7」の制定は早くても2025年と思われます。

次期規格の大きな特徴は ①使用油でのLSPI抑制(SP規格では新油での性能のみ保証)②GF-6よりさらに省燃費性能の向上、特に使用油での省燃費性能の持続 ③GF-6で制定された0W16よりさらに低粘度の0W12の採用 ④GPF(ガソリン車用排ガス処理装置)導入に向けての低灰分化(LOW ASH)と思われます。ただ残念ながらこの次期規格を持ってAPI・ILSACエンジンオイルの規格開発は終了かもしれません。

つまりこれ以降はエンジンではなくモーターの時代と想定しているからです。

 

 ☆ACEA(欧州車)規格について

2020年制定予定でした「ACEA2020」は延期され2021年4月に発表予定です。「ACEA2020」となるか「ACEA2021」となるかは不明です。ACEA新規格の詳細はオイルマニアブログ2020年12月18日に最新情報として記載しておりますのでそちらをご覧ください。大きくは①LSPI対策 ②チェーン摩耗対策 です。

ACEA規格は新規格が出ると古い規格は早めに廃止されます。現行の「ACEA2016」は2022年12月に廃止予定です。

次々規格「ACEA2024」は2024年に制定予定というスケジュールが出ています。

 

中期・長期的展望にはエンジンの電動化が大きく関わっています。電気自動車にはオイルは不要です。モーターがメインとなればオイル開発は終了します。しかし私はエンジンにはこれからも大きな魅力と可能性があると思います。まだまだ環境にも優しく、乗って楽しい素晴らしいエンジンが出来ると信じています。たからこそ 自動車エンジンだけを狙い撃ちした政治的な環境対策には反対します!

 

 

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